現代医療は大きく3つに分類できる

3つに分類

3つに分類されることは分かった

医者はどのように対応したらいい?

忙しすぎる業務は改善できるか

忙しい診療業務を続けているうちに、ふと気付いたことがあります。

  • 私がいなくても治る人は治っていた。
  • 私がいても治らない人は治らなかった。

という事例がいかに多いかということです。これは医者の私にとって非常に重い事実です。病気状態(病態、疾患)をおおまかに分類してみると、次の3つのカテゴリーに分けることができます。

  1. 医者がかかわってもかかわらなくても治癒する病気
  2. 医者がかかわることによってはじめて治癒にいたる病気
  3. 医者がかかわってもかかわらなくても治癒に至らない病気

開業医や市中病院の医者が日常診療で遭遇する疾病のほとんどは、カテゴリー1にあたります。その比率は、少なくとも70%以上、多ければ90%以上だと思います。ちなみに私の場合、実際に数えてみますと、実に95%がカテゴリー1に属していました。

そこで疑問に思うのは、本来ならばもっとカテゴリー2 が多くていいはずなのに、なぜ日常診療では、あまり遭遇しないのかということです。ひょっとしたら、カテゴリー1の患者があまりに多くなりすぎ、カテゴリー2の患者が追いやられているのではないだろうかという印象を持っています。

ちなみに、カテゴリー1の疾病は、もうみなさんもお気づきだと思いますが、「喜劇の病気」のことです。決して悲劇のヒロインの病名に使えない病気です。カテゴリー1の患者は、視点を変えれば非常に「おいしい患者」です。「おいしい患者」とは「私(医者)がいなくても治る人は治っていた」患者さんです。手間はかからず、薬をのみ続け、診療にも繰り返し来てくれる患者さんです。こうした患者さんが猛烈な勢いで増えすぎたために、カテゴリー2の患者の存在を医者たちも忘れかけているのではないかと、ふと思ったりもするのです。

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